【自然の中だからこそ】

 雪どけの冷たいお水に手がかじかめば”はぁーっ”と息を吹きかけて温め、

 雨上がりの水たまりを泥んこでかけまわる。

 カンカン照りの陽射しで暑ければ木陰に入り、

 冬の寒さに凍えれば追いかけっこで身体を暖める。

 土のにおい、風の音、色とりどりの落ち葉、真っ黒な山ブドウのすっぱさ、ふわっふわの苔、

 愛らしい花、野生動物との出会い・・・。

 日々の経験から「自分」という人生のねっこを作っていく子どもたちは

 活動の中で五感を最大限に使い、生きた体験から自分の使い方や自然とのかかわり方を知っていくのです。

 自分で考え工夫する姿勢やのびのびとした心と身体を育ててくれる「自然」は、一時も同じことがなく

四季折々に変化をし、時間と共に移り変わっていきます。

自分の思い通りにはならない「自然」、そんな大きな存在の中に身を置くことで子どもたちは生きる力を日々身につけていくのです。

たくさんの大人たちに見守られ、子どもたちはそこに生まれる「やりたい!知りたい!」という興味、想像力、向上心を最大限まで膨らませていきます。

大人も子どもも安心して育ち合うそんな空間づくりが森のようちえんといといです。





 【森のようちえん?】


 森のようちえんは、デンマーク・スウェーデン・ドイツなどで始まった自然を利用した野外保育のこと。

 「幼いころから自然と触れ合う機会を与え、自然の中でのびのびと遊ばせたい」と、毎日子どもと森へ出かけた

 ある一人の母親がきっかけと言われ、その後、北欧を中心に世界中へ広がり

 日本でも近年各地で増え続けています。


 自然の中は五感を使った感動がいっぱいです。

 森のようちえんでは人工的に用意された環境ではなく、できる限り自然の中で過ごすことによって

 春夏秋冬を肌で感じ、「ここ」にある「いま」を大切に過ごしていく活動です。


【自主保育?】

「ようちえん」というキーワードを聞くと、朝施設に預けて午後に迎えに行くということを

イメージする方が多いかと思いますが
自主保育では、専任の保育者を置かず子どもたちの「保育活動」

を父母が中心となって行う手法のことを言います。保育も運営も父母で行うため大変な面もありますが、

幼少期の貴重な時間を親子で楽しみ、子どもたちの成長をすぐそばで見られるという大きな喜びも感じられます。

現在子育てには「野外」での「実体験」が大切であるという事が言われています。自然の中でたくさんを学び、感じることはとても大切です。

ですがその子どもの感じてきた野外での「価値」や「経験」が「素敵だね!」と心から思える感覚が「大人」には求められ、

いくら子どもに素敵な感覚が生まれても大人がその感覚を受け入れられなければ、子どもたちは「価値のタネ」を育てることはできないと考えます。

自主保育は自分たちで子どもの成長の場を作り活動することで大人も一緒に育つ「子育て」と「親育て」と「家族育て」が同時にできる場なのです。

さらに『といとい』では、「自分の子どもと過ごす」のではなく「みんなでみんなの子どもを見守る」ということを意識しています。

ただ集まって遊ぶのではなく、一つの集団として助け合うことで、子どもたちはたくさんの大人に「愛され」「見守られ」て育ちます。

その経験は自らの家族だけで過ごすものとは違い、子どもたちの一生の宝物になるのと同時に

大人たちにとっても子どもたちの成長を共に喜び共感しあえる仲間は一生の宝物となっていきます。





 

皆様は
「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」というのを聞いたことがありますか?

平成30年度4月から文部科学省の「幼稚園教育要領」、厚生労働省の「保育所保育指針」、内閣府の「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」が

改定されどこに身を置いても、共通して「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」という指針が掲げられています。

そしてその10項目は以下の通りです。

(1)健康な心と身体

(2)自立心

(3)協同性

(4)道徳性・規範意識の芽生え

(5)社会生活とのかかわり

(6)思考力の芽生え

(7)自然との関わり・生命尊重

(8)数量や図形・標識や文字などへの関心・感覚

(9)言葉による伝えあい

(10)豊かな感性と表現

私達は「森のようちえん」での野外活動がこの10項目を取得するのにとても効果的であると考えています。

 



先ほどの10項目を取得するためには具体的な3つの力に分けられます。

一つ目は「身体を使う力

とてもシンプルですが身体が未成熟な幼児期においておもいっきり身体を動かすという事は大切な要素で主に

「健康な心と身体」「自然との関わり・生命尊重」「豊かな感性と表現」関わります。

私達の活動では千歳病院の森・青葉公園・名水ふれあい公園・支笏湖・林東公園などを順番に使用し、

その時々で様々なものを見つけ、感じ、考え、楽しむ事で自然の中で体を使い、豊かな感性を生み出しています。

自然の中には多種多様な環境がある為、どんな年齢・発達段階においても、その子に適した課題が用意されています。

また子どもたちから湧き上がる興味からの運動はその子に、その時必要な一番の学びや成長を与えてくれます。


春の日山菜を食べ、夏の日川で頭を洗い、雨の日バケツで水をかぶり、冬の日雪まみれで遊ぶ。

他にもカナヘビやトンボを捕まえたり、夏はカヌーに乗ったり、秋は落ち葉に埋もれて。

とにかく体いっぱいで自然を感じ、遊ぶことは何より豊かな感性を生むに決まってますよね。

 

二つ目は「考える力(頭を使う力)

「思考力の芽生え」「数量や図形、標識や文字への関心・感覚」が関わる項目です。

私達の森のようちえんのスタイルでは仮に大人が無意味と思う事でも「好奇心を尊重し、とことん遊ばせる」というスタイルです。

そこに明らかな手に負えないリスクがある場合を除いては雪解け水の冷たい湖に裸足で入りたいなら入ってもらうし、

仮に生き物がいない時期期でも虫捕りをしたいなら一緒に行います。

大人は「経験」という「予測」で色々なものを回避し効率よく生きていこうとし、時に先回りをして子どもを誘導しがちです。

ですが子どもに本当に必要なのは自分自身で経験をすることではないでしょうか?

「やりたい!」を止めずに納得するまでとことんやってもらうことで考える力がぐんぐんと伸び、後伸びする好奇心が育ちます。

指示されて嫌々やるわけではなく興味を持ったことに自ら向き合うからこそ、子ども達は試行錯誤しながら考え自分たちの答えを出していきます。


10項目には「芽生え」や「関心」というキーワードが多く使われます。

幼児期は世の中の様々なものへ「興味関心をもつ時期」です。

いろんな経験をして、たくさん考えるには「野外」というフィールドは無限の可能性を秘めています。


   

三つ目は「人と関わる力)

「協同性」「道徳性・規範意識の芽生え」「社会生活との関わり」「言葉による伝えあい」が関わる項目です。

核家族化が進み集団で「子育て」を行う環境が減っています。

たくさんの人の中で育つことは幼児期の子どもにとって非常に大切なことです。

主張するところ、引くところ、悔しいこと、うれしい事、色々な感情が人と関わることで磨かれていきます。



幼児期の子ども達に私達ができることは「は教えてあげる」「与える」ではなく、その状況にそっと置いてあげること。

生きていれば自然と学びはやってきます。

人との関わりも、話し方も、空気の読み方も、危ないという感覚も、すべてその場その場の必要な場面と対面しなければ

学ぶことはできないのです。ケンカの後の気まずさ、協力し合った達成感、親以外の大人との暖かな心の繋がり、小さな子へのいたわり

すべて経験から子どもは本能的に皆成長したいと思っている。

ここまでの「身体を使う力」「考える力」「人と関わる力」という歯車をしっかり回すためのベースとなるものが「自立心」という「やろうとする気持ち」です。

親たちがストップをかけなければ、子どもたちは本能で思いっきり動き、学んでいきます。

そいてつまずいたときにはそっと寄り添ってサポートしてあげましょう。

 
 
 幼児教育において近年注目されている主体的な遊びの中でしか育たない、人が人として生きるための力。それが非認知能力です。

非認知能力とは「忍耐力」「社会性」「感情コントロール」などを指す言葉でこのキーワードの対義語が

「認知能力」といい、IQ・数字で測れる力のことを表します。

点数のつけやすい、評価しやすい「認知能力」を取得する前段階で幼児期に「非認知能力」という根幹の根っこをしっかり育てないと

時が来て認知能力を育てようとしても足元が定まっておらず木が倒れてしまいます。

非認知能力を育てる=目には見えない根っこをしっかり育てる事。



幼児期の終わりまでに育ってほしい姿とも関連しますが、この非認知能力もまた

森のようちえんの野外保育において非常に高い効果が期待されます。

忍耐力→目標に向かって頑張る力

社会性→他人とうまくかかわる力

感情コントロール→自らをコントロールする力

これらは「やらされていること」ではなかなか伸びず、自発的に行う中で育っていきます。

ですので野外で、ある意味予測非能な環境でおもいっきり遊ぶことが必要です。

幼児期に認知能力を高めると「賢い」と感じがちですが、その後の人生を調べた結果、

早期から認知能力を高めることが後の人生に大きなプラスをもたらすという結果は出ていません。

どちらかというと、うまくいかないことに直面し、あきらめず考え、試行錯誤し、

これだと思ったら自らの決断で前へ進むというベースとなる人間性や感性、思考回路を刺激することが幼児期の活動において最も必要かと考えています。






「子どもたちに自然の中でたくさん遊んでほしい」

「身体と心を存分に使いたくさんの経験を積んでほしい」

「元気に心豊かに育ってほしい」

「友達、自然とのかかわりを通じて生きる力を身につけてほしい」

「子育てを一緒に楽しむ仲間がほしい」

「たくさんの子どもたちの成長に関わりたい」

「イライラと口うるさく言いたくない」

「のびのびと子育てをしたい」

「大人も子どもも安心して自分らしく生きたい」

そんな想いから「といとい」は生まれました。

「自然の中で過ごす」事を特別なことではなく、日常の一コマとして、大人も子どもも共に育ちあいたい。

時にはグッとこらえて見守り、時には気持ちにそっとよりそい、時には距離をおき信じて待つ。

一人ではなかなかできないけれど、「といとい」の時間はきっとできるはず。

そんな想いから2016年に数名で立ち上げた「といとい」。

私たちが使用する会のロゴにもあるように、「といとい」とは「場」です。

そこに多くの人が集まり、関わることで「生きた木」に変わります。

雨の日も、雪の日も、風の日も、晴れの日も、その日にしかない「発見」に心踊らせ子どもたちの小さな成長を一緒に楽しみましょう。




団体名称:自主保育型森のようちえん“といとい”

代表:松澤 菜緒 matsuzawa nao

TEL:08032319398

mail::morinotoito◎gmail.com (◎を@に変換してください)

2017年5月といとい立ち上げ
3人の子どものお母さん
アウトドアガイド→学童保育所指導員→といとい
「自然と共に生きたい」をモットーにその人がその人らしく命を輝かせられる社会を作る為に活動中!!



自主保育型森のようちえん”と 
 〒066-0281 北海道千歳市支笏湖温泉番外地

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