支笏湖と言えば魚類「ブラウントラウト」や「ヒメマス」。 水生植物「チトセバイカモ」などがよく話題に出てきます。 そして実は今密かに勢力を拡大する「藻」が支笏湖から流れ出す「千歳川」に潜んでいることに気付く。 その藻自体は以前からあるものなのですが今年は例年より勢いよく増えており少し調べてみる事にしました。 まずその藻が一体何という名前なのか・・・ 話はそこからスタートです。 |
光の届かない場所にはいなく、浅瀬に多い。中心の木は今年1月まで陸にあったもので5月までの4か月間で形を確認できないほど藻に覆い尽くされた。 そこから「侵略性の高いものなのでは?」という仮説が生まれた。 千歳川の藻のみられる区間(800m)からランダムに4か所を設定しA・B・C・D地点とする。虫取り網で採取後顕微鏡で拡大。どの箇所も同じ藻のようです。 ■協力■ 自然公園財団支笏湖支部・支笏湖ビジターセンター もう少ししっかり見る為に恵庭市の「北海道エコ・動物自然専門学校」協力の下撮影。 ■協力■ 北海道エコ・動物自然専門学校 |
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独立行政法人 国立科学博物館植物研究部 辻先生に調査を依頼。 結果「クチビルケイソウ」という種だと判明。 この様な藻類被膜の大量発生は、栄養分が増えたからというような単純な問題ではなさそうで それらを捕食していた水生昆虫や貝類が減少した可能性など、様々な要因を顧慮しないと原因の特定は難しい。 近年琵琶湖でも発生しており、琵琶湖では漁網に大量に付着し、問題になっているそうです。 【これからの可能性】 川底を覆ってしまうことによって、石の間に生息するような他の生物の生息が妨げられたり、魚の産卵に問題が生じる可能性があります。 ということでしばらく経過観察を続けます。 ■協力■ 独立行政法人 国立科学博物館植物研究部 辻彰洋先生 |
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【現在クチビルケイソウの経過観察中!!】 2017年3月現在 2013年に大量のクチビルケイソウが見られその後、湖底の岩等に付着が見られるものの 全体的には減っているように見えます。 当初心配されていたほかの動植物への影響も今のところ感じられず 今後も経過観察を続けていきたいと思います。 |
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